東京高等裁判所 昭和39年(ネ)700号 判決
控訴人が金額二五万円、満期昭和三八年一〇月二六日、支払地東京都目黒区、支払場所株式会社朝日銀行目黒支店、振出日昭和三八年七月二五日、振出地東京都品川区と記載ある約束手形一通を訴外北島建設工業株式会社を受取人として振出したことは、当事者間に争がない。
そうして、みぎ手形の裏面の裏書人の氏名の記載欄に「北島建設工業代表取締役北島武彦」、ついで、「有限会社鈴木組取締役社長鈴木忍」という名の記載および名下に印影の顕出があること、ならびに、みぎ各裏書の裏書人欄が白地であることは、控訴人の争わないところである。さて、右第一裏書の裏書人は、受取人の記載におけると異なつて、単に「北島建設工業」とのみ記載され、その下に「株式会社」の四字を欠くことによつて、彼此表現の一致をみないわけであるが、表現の主要な部分が合致していることであり、みぎに示した程度の字句の相違は、表示上同一であるものと認めることの妨げにならないと解するのが相当である。
(岸上 中西 斎藤)